パソコンの画面には、やることリストが並んでいます。休みが随分確保できていなくて、ちょっとオーバーヒート気味。
活字クールダウンを試みましたが、今回は、本選びを失敗したみたい。
悲劇的に終わってしまった本の結末に引っ張られ、浮上できずにいます。
お話は、1984年と言う架空の時代に、政府に指示され、文書を改ざんする主人公を中心にすすみます。苦悩しながら、愛のようなものにも触れながら、自分を取り戻そうとするけれで、力で降伏され、やはり心を手放し、ふたつの思考で、それを望む・・・。
あー書いていて、落ち込む。どんなに頑張ったって、無理なんだって、それって悲しすぎる。
最近の仕事で関わった、某中小企業庁の仕事も浮かびます。
”規定”の甘さが、緩みを招いたにもかかわらず、
なされたことを、なされなかったことに改変してしまう、後付けの規定。
以下、引っかかって、書き留める。
二重思考とは、ふたつの相矛盾する信念を心に同時に抱き、その両方を受け入れる能力をいう。(略)自分の記憶をどちらの方向に改変しなければならないかを知っている。従って、自分が現実を誤魔化していることもわかっている。しかし二重思考によって、彼はまた、現実は侵されていないと自らを納得させるのである。この過程は意識されていなければならない。さもないと、十分な正確さでもって実行されないだろう。しかしまた同時に、それは意識されないようにしなければならない。でなければ、虚偽を行なったという感情が起こり、それゆえ罪の意識がもたらされるだろう。二重思考はイングソックのまさしく核心である。
本の間に挟む指。難解な文章でくらくらしながら、
離れていかない事柄。
走らせながら考えるのは、この時代、必要なアクションだと理解しているし、
見直しもありきなのだけれど、
規定の非を認めづ、
改変して、無かったことにして、
悪いのは、
そっちみたいなルール変更。
そして、その悪いのは、お前たちだと言う役が
明らかに派遣の女の子たちで、
首謀者の顔はどこまでも見えない。
マニュアル通りに、心を見せないで、言わされている彼女たちを思うと、どうにもやるせない気分となり、
ますます、救われない気分に。
未来へ、或いは過去へ、思考が自由な時代、人が個人個人異なりながら孤独ではない時代へ──真実が存在し、なされたことがなされなかったことに改変できない時代へ向けて。
画一の時代から、孤独の時代から、〈ビッグ・ブラザー〉の時代から、〈二重思考〉の時代から──ごきげんよう!
本を知ったきっかけは、2021年8月5日の信濃毎日新聞の社説。最後にあったのは、
『その場しのぎに終始する政治に事態を打開する方法はないけれど、民が矛盾に慣れた時、危険なリーダーが全体主義の扉を開きかねない』
言葉はリフレインするけれど、
民の私は、
こんなところで、
矛盾を訴えるしかない。
追
某中小企業庁などとオブラートに包まず、『中小企業デジタル化応援隊事業』と名指しすることにしました。
ジョージ・オーウェル 1984年より引用すると「なされたことを、なされなかったことに改変」しています。
具体的には、当初の規定には、IT専門家の登録と、事業主の登録を禁止する事項は一切含まれていなかったにもかかわらず、この時点でこの部分を改定し、ここについて、以後「不正」という言葉を使いはじめたこと。
理由としては不正が多かったからということですが、
「不正」という言葉の使い方に、ただただ腹立たしく。
事業主として依頼しようとしていた案件では、IT専門家に迷惑をかけてしまう結果に。
7月6日の規定改定においては、7月20日以降は、オンライン、打ち合わせの全てを、IT専門家側に動画撮影させる項目を追加。これについては、動画撮影にかかる費用をIT専門家側で負担する命令。命令通り、動画撮影は行っていますが、システムの案件は、そもそも守秘義務が一番に求められる世界で、提出後の審査をどのように行うかの明記はありません。問い合わせすれば、個人情報保護の観点からと、フルネームも言わない。派遣社員で構成されている仕組みだからとはいえ、提出時は、こちら側の要求として、受け取り側の所在所属などを明らかにし、そこの責任を担保する規定をしっかり整えていただけなければ、依頼いただいた事業主様にも申し訳ないです。
6月に作業完了し、請求が発生した件では、事務局より作業の報告書提出が追加で求められ、翌日に返信しているが、支払いなどについて事務局審査中の表示のまま、約二か月放置される。8月に入り、電話で問い合わせると、担当者から折り返すという返事を受けたにも関らず、突然、支払い通知のメールのみを送ってくるという方法。折り返しの電話はなく、2か月、返信のなかった件についても事情の説明は一切なかった。6月に作業を終えた案件の支払いは、9月10日という結果に。
不備ループという言葉が、報道に出るようになっているけれど、政府や政府関連団体が今回のコロナの経済救済の名目で行っている施策には、表に出ない事柄が多く閉じ込められている。
声、小さきものは、簡単に捨ておけるとくくっている様子は、これまで報道の片隅に何度も見てきたものと、同様の根っこを持っているようです。
降伏前提の強気のふるまい。独立行政法人中小企業基盤整備機構の理事欄、天下りの様子をみても、戦法は、あちこちに引き継がれ、
人材派遣会社に丸投げされる事業のあるあるに。
知らなかった私が悪いのか。事業と言う船の行方を示す責任者の顔が、曖昧に灰色に浮かびます。
2021/08 突然追加された「謝金審査中」との表示。少し前に表示されていた支払予定日は消えている。『支払い予定日は事務局による謝金審査完了後に確定いたしますので、恐れ入りますが、謝金審査完了までお待ちいただけますようお願い申し上げます。』と。
中小企業庁では個人事業主への支払いを『可能な限り速やかに実施』と記載されていたと記憶するけれど、作業報告申請から、そろそろ二か月。またかと。
顔の見えない政府の施策。今日も長野商工鍵所のページにバナー表示され、うわべの顔で『デジタル化を促進したい中小企業とスキルを活かしたいIT専門家を募集』し『経営課題を解決する一助』とうたう。
個人事業主のIT専門家に見せる裏の顔は、コロナ過でそうでなくても、売り上げに悩む個人事業主のIT専門家に、審査を理由に、支払いのしわ寄せを強いているその姿。
個人事業主に事業を行ってやっているという何とも納得いかない上下感を出す態度も、うんざりに。
『民が矛盾に慣れた時、危険なリーダーが全体主義の扉を開きかねない』とは信濃毎日新聞の社説より。
潜在的であった何かは、コロナのおかげて、リアルに顕在化したと感じています。
遠いどこかの空の話だったものが、しっかり見える形で姿を現し、今自分の首をゆっくり絞めています。
関わらなければ、良かったのか、まわりに紹介してしまったことを後悔しています。